4月14日(13日)はスリランカのお正月
スリランカのお正月は4月13日か14日。
日本の厳寒の中の新年と違って、爽やかな初夏のような気候の中、その時期になると鳴き始める鳥(私は春告げ鳥って呼んでる)と共に気持ちのいいスタートになります。
日本では紅白が終わってカウントダウンがあって、ゆく年くる年…って流れですが、スリランカでは、古い年から新しい年になるまで数時間ブランクがあります。
その時刻は、毎年、新聞に記載されていて、古い年が終わって、新しい年になるまで、何もしてはいけないのです。
とにかく前日までに食べ物や飾り付け、身を清めたり、などモーレツに準備をして、古い年が終わる時刻が来たら、もう、何も働いてはいけないし、食べたり飲んだりもダメ。ただちんまりと座ったり、仏様に向かいってお祈りしたりして過ごします。
で、新しい年が来る時刻をカウントダウン…。
新年が訪れると、庭先に出て、派手に爆竹を鳴らします。おまじないをしながら、竃に火を入れて、テーブルに用意していたご馳走(手作りの甘いお菓子類)を、まずはお父さんがお母さんに食べさせ、お母さんが長男に、長男が次男に…というように年功序列で手から口に与えて行きます。
毎年、その年の「色」が設定されているので、みんなその色の新しい服をプレゼントし合って、身につけます。
新年が来る時刻は毎年変わって(今年のお正月は14だったそうです)、真夜中の場合もあるのですが、みんな通りに出てワイワイやってます。
日が昇ってからは、ご近所に平皿に山盛りにした新年のご馳走を配り歩きます。同じように隣人からもお皿が来るので、沢山のお菓子がシャッフルされます。
私はこれらの甘い甘いお菓子、結婚式などでも供されるのですが、好きな味と、そうでもない味があるのですが、やはり、作り手によっても印象が大分変わるもので、お正月に他のお家のお菓子を食べて、「あれ、これ、結構美味しい❤」とか「あ。これはやっぱりアンマ(お母さん)のが一番上手い」とか、味覚の経験値が上がりました。まぁでも甘いもの三昧です。
春告げ鳥の声を聞きながら、新しいその年の色の服を着て、颯爽と平皿を片手に歩く姿が路地のそこかしこに見られ、寒さの中、家でほろ酔いしている日本のお正月とは大分、趣が違うので、毎年元旦になると、夫は「こんなのお正月じゃない」とブツブツ文句を言ってます。
昼間になると、大通りでは若者の自転車レースが行われたり、公園では、大人の男たちもガチで取り組む対戦型スポーツ?大会があちこちで行われます。
丸太の上に向かい合って座って、枕みたいな袋で、とちらかが落ちるまで叩き合う、とか。
—-
お正月の思い出って、私の中でも、小学生の時のお正月が全盛期で、父方の実家と母方の実家を回ったり、すごくにぎやかだし、普段会わない沢山の人に会えて、おばあちゃんたちもかなり気合を入れておもてなししてくれてて、すごく印象に残ってます。
夫もやはりそのようで、子供の頃過ごした、おばあちゃんプレゼンツのバリバリ伝統的な本気のお正月の過ごし方を事細かに話してくれるのだけど、その話は何度聞いても楽しくて。
こういうのはほんとに宝物だなって思います。
そんな夫は今年は単身、スリランカのお正月に一時帰国。しかも家族にはサプライズで帰って行きました。寅さんみたいに(笑)
スバアルットアウルダックウェワー❤
(シンハラ語で『あけましておめでとう』)